丸薬(丸剤)のはじまり
日本の伝統的携帯食品(薬品)とも言える丸剤は、奈良時代に唐の高僧 鑑真により伝えられたと考えられています。 それまでは薬草を煮出し、お茶のように飲むスタイルが一般的でした。 丸剤が伝えられたことで味も気にせずすぐに飲め、また持ち運びや保管もしやすくなり、薬の使い勝手が大きく向上しました。
500年ほど前、東大寺にあった古い太鼓が破れ、修理しました。 その腔裏に薬の作り方が書かれており、寺僧が作ってみたところ丸薬が出来たそうです。 その処方が、鑑真の伝えた薬の処方に酷似しており、丸剤の鑑真由来説となりました。
丸剤と印籠(いんろう)
もともと印籠は、文字通り印鑑と朱肉を入れる容器として使われていました。戦国時代になると、薬品の携行に便利なことから、武士が腰に下げ、薬品の携帯容器として使用されるようになりました。 そして江戸時代に入り、豪華な細工を施した高級品が出回るようになったそうです。
誰もが知っている『この紋所が目に入らぬか!』で有名な水戸黄門。当時高価だった丸薬(丸剤)と豪華な印籠・・・それらを持ち歩ける、また外出先で何かあってはいけないほど身分の高い人物だという意味だったのではないかと考えられています。
丸剤(忍薬)と忍者
日常的に隠密活動を行う忍者。 その活動は、何日間も潜んだり、トイレに行けない、また長時間水を飲めないこともあるうえ、命の危険もあり大変過酷なものでした。 自らの病気や怪我の治療、また薬商人に扮して情報収集にあたることもあるため、薬のことを学んだようです。
傷薬や虫除け、常備薬だけでなく、携帯保存食(兵粮丸、飢渇丸=現代のバランス栄養食のような物)を携行して栄養補給をしたり、水分補給できないときは唾液を出す忍薬(水渇丸)を使ったと伝えられています。 その後、家庭用常備薬として商品化された忍薬は現代にも受け継がれています。
コバタ総研の丸剤へのこだわり
弊社は、丸剤の歴史的、文化的な面白さと同時に、健康食品に欠かせない“こだわりを具現化しやすい”という点に惚れ込み、社を挙げて取り組むことになりました。
丸剤は化学技術が全く無い時代からある製剤技術のため、形にするための賦形剤(つなぎ剤)が山芋や米粉、もち米といった自然素材です。
そのため、主原料と合わせて“自然素材100%”のサプリメントが可能です。しかし、丸剤を作るのは容易ではありません。
金型を使ってプレスする訳では無く、ひと粒ひと粒に形を与える丸剤の独特な製法は、その素材同士の“くっつく力”を応用して形を作ります。
素材の“くっつく力”を見極め、練り生地を作り機械を使いこなす熟練の技術者が必要なのです。その技術の習得は大変難しく、昔は丁稚奉公で職人を育てました。
一人前になると弟子を取り“丸剤師”と呼ばれたほどです。
弊社は、少なくなった丸剤師から志のある若者に技術継承を進め、サプリメント丸剤のOEM製造で実績を積み重ねて参りました。
今では「丸剤ならコバタ総研へ」そうおっしゃっていただけるまでになりました。
コバタ総研 「丸剤」の特長
- 自然素材のみで製造可能
成型するための賦形剤(つなぎ剤)は山芋や米粉、もち米など
- 濃縮液(ペースト)や液体原料も配合可能
液体原料をわざわざ粉末に加工しなくても、そのまま生地に配合することが出来る。
- 大きさを自由に設定できる
金型が無いため、粒の大きさは任意(製造可能範囲内において)
- 角がない
角の無い球状のため、喉を通りやすい。
- 味、食感で差別化出来る
食べたり舐めたり出来るよう、柔らかさや味の追求が可能。
- 見た目の差別化
その独特の形状から、より実感性を高められる。
丸剤 製造の流れ
1.打ち合わせ
製品化に向けてレシピやコンセプト、パッケージング等の企画について打ち合わせします。
商品の具体性が無くても、コンセプト作りからのご相談も承りますのでご安心下さい。
2.手ごね試作 (少量試作)
お打ち合わせしたレシピで粒・形になるかどうか。
また、賦形剤(つなぎ剤)の検討等を行うため、手作業にて少量試作を行います。
(原材料のお持ち込みも可能です)
食感やニオイ、色などもご確認いただきます。
3.機械試作 (中量試作)
少量試作のレシピで本生産が可能かどうかを実際に機械を使用して試作を
行います。
(有償)
4.本生産
ご注文いただきましたら原料や資材を手配し、本生産に入ります。
粒の製造から瓶・アルミ袋充填、セットアップ、梱包、ご納品と進んでいきます。